アレルギー性皮膚炎の治療についての考え方
アレルギー性皮膚炎とはアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因)により体の免疫が過剰反応を起こし、かゆみを伴う皮膚炎に発展するものになります。
つまり食事性アレルギーは食物のアレルゲンによって引き起こされるアレルギーで、環境性アレルギーは環境中のアレルゲンによって引き起こされるアレルギーになります。
一般的にアトピー性皮膚炎と呼ばれるものは環境性アレルギーが関与する皮膚炎のことです。
アレルギー性皮膚炎のワンちゃんは通常複数のアレルゲンに反応する可能性があり、基本的には完全にかゆみを治してあげることは困難です。
アレルギー性皮膚炎の治療は一般的に『100%のかゆみを50%まで下げられれば成功!』と言われています。
アレルギー性皮膚炎の考え方としては以前より「コップの理論」ということが言われています。
どのようなものかと言いますと、
アレルギーの発症は、複数の要因が重なり自分の許容量を超えるとかゆみなどの症状が出てくる。
そのため対策としては、生活するうえで可能な限りアレルゲンを除去し自分の許容量を超えさせないようにする。
というものになります。
理解してもらいやすくするために、院長の低レベルな絵を使って説明したいと思います。↓
コップの理論
そのコップの中にさまざまなアレルゲンが入ってきます。
食事性アレルゲンもその中の一つです。
食事以外にもハウスダストや花粉など環境性のアレルゲンがコップの中にどんどん入ってきます。
自分の持つコップの許容量以上にアレルゲンが入ってきてコップからあふれ出てしまうと、アレルギーが発症し、かゆみなどの症状が出てきます。
アレルギーを発症させないためには生活環境中で可能な限りアレルゲンを除去することが必要です。
(例:食事性アレルゲンなど)
それによりコップからあふれ出ることがなくなり、アレルギーが発症せず、かゆみが出なくなります。
以上が「コップの理論」の簡単な説明になります。
⇒  食事性アレルギーについて
<参考文献>
『犬のアトピー性皮膚炎』パンフレット
<関連ブログ>
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