食事性アレルギーの治療方法について
食事性アレルギーが疑われる場合は以下のような特徴があります。
食事性アレルギーの判断基準
① 6か月未満の若い時期より発症している。
② うんちの回数が多い。
③ 季節に関係なくいつもかゆがっている。
④ 食物アレルギーの出やすい部位に皮膚炎が起きている。
食事性アレルギーの原理
食事性アレルギーの治療で重要なのがもちろんフードになります。
アレルゲンではないと思われるフードを食べることによってコップからアレルゲンをあふれ出さないようにすることが目的です。
食事性アレルギーは、よくアンテナに蛋白質がくっつくことで説明されています。
フード療法について
アレルギー対応食には大きく二つの種類があります。
1)新奇蛋白質で作られたフード
新奇蛋白質とは今までにその子が食べたことがない蛋白質のことです。
今まで食べたことがないため体内のアンテナも反応せず、アレルギーが起きづらいと考えられています。
2)加水分解蛋白質で作られたフード
加水分解蛋白質は体内のアンテナにくっつかないほど蛋白質を小さく加工した食事になります。
そのため理論上はこの加水分解食を食べると食事性アレルギーはすっかり除外できることになります。
除去食試験について
食事性アレルギーを疑うときに行う試験です。
除去食試験とは
アレルギーが疑われるときに、かゆみの原因が「食べ物」か「それ以外(ハウスダストや植物など環境性のアレルゲン)」かを調べる方法です。
実際に食べることで、食事性アレルギーの診断ができます。
試験方法
動物病院で処方されたフードのみを1~2か月食べることで診断します。
※試験期間中は専用フード以外のフードやおやつなどを絶対に食べさせてはいけません。
診断方法
①症状がとても改善 ⇒ 食事性アレルギーであると判断
②症状が少し改善 ⇒ 食事性アレルギーと環境性アレルギーの両方が関与している可能性あり
③症状の改善なし ⇒ 環境性アレルギーであると判断
⇒  アトピー性皮膚炎(環境性アレルギー)について
<参考文献>
『犬のアトピー性皮膚炎』パンフレット
<関連ブログ>
ちなみにこのブログでは食事性アレルギーの子へのおやつの与え方もお話ししています。
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