呼吸数の測定

呼吸数の測定は体の中の異常をいち早く発見するためにとても重要です。

呼吸の重要な生理的役割

ワンちゃんネコちゃんの呼吸には二つの重要な生理的役割があります。

呼吸(酸素の交換)

呼吸は口や鼻を使って空気を吸い込み、肺を通して全身の細胞に必要な酸素を取り込みます。

そして全身の細胞が活動した際に出てくる不必要な二酸化炭素を肺から吐き出します。


体温調節

体温が上昇すると浅い呼吸を増やすことによって体内の熱を外に逃がします。

この浅い呼吸のことをパンティングといいます。

※パンティングは緊張や恐怖などの精神的なものでも起こります。そのため病院では動物たちはパンティングをしてしまうことも多いため、ご自宅でリラックスしているときに呼吸数を測定できることがとても重要になってきます。



呼吸数の測定方法

ご自宅で愛犬愛猫がリラックスしているときに呼吸数を確認します。

胸の部分かお腹の部分の動きをみて呼吸数を測定します。

呼吸数の目安

犬:10~30回/分

猫:20~40回/分


呼吸数の測定を動画解説




獣医師

院長のポイント解説

呼吸数の測定は気軽に始められ、異常にも気づきやすいとても有用な身体チェックの項目になります。

特に心臓病を持つ子に関してはご自宅で呼吸数を測定することで命に関わる肺水腫の可能性に気づくとこができます。

(詳しくはセミナー報告をご覧ください。)

毎日測定していくことで愛犬愛猫の平均的な呼吸数が分かります。

健康時の平均呼吸数が分かればいざ呼吸に変化が出てきたときその変化にいち早く気づくことが出来ます。

愛犬愛猫の長生きのためにぜひ呼吸数の測定を毎日の習慣にしてください。

⇒ 2)心拍数(脈拍数)の測定


<参考文献>

Medical History and Physical Examination in Companion Animals


<関連ブログ>

「ご自宅でもできるワンちゃんネコちゃんの身体チェック」

「僧帽弁閉鎖不全症の治療を安静時呼吸数で評価する」



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