腎臓とは何をするところ?慢性腎臓病になるとどうなるの?
腎臓の働き
腎臓は体の中で二つある臓器で、その働きを一言で表現すると『体の中を健康な状態に保つ』ためのお仕事をしています。
腎臓はいろいろな機能を果たしていますが、その中で一番大事な仕事が尿を作ることです。
腎臓は体にとって不必要な老廃物を血液中からろ過して取り出し、尿として体の外に排泄する機能を果たし、体の中に毒素が溜まらないようにしています。
他にも腎臓は体の中で以下のような重要な働きをしています。
腎臓の主な働き
- 体内の老廃物を尿として排泄
- 体の水分が一定になるように尿量で調節
- 電解質やミネラルの調節
- 赤血球を作るのに必要なホルモンの分泌
- カルシウムの吸収に必要なビタミンDの活性化
そのため慢性腎臓病になってしまうと以下のように体に悪影響が出てきます。
慢性腎臓病になると・・・
- 体の中に老廃物が溜まる
- 尿量が増えてくる
- 電解質やミネラルのバランスが崩れる
- 赤血球の数が減る
- カルシウムの吸収がうまくできなくなる
その結果、以下のような症状が出てきます。
慢性腎臓病の主な症状
- 気持ち悪くなり、嘔吐・下痢など
- 体内の水分が失われ、脱水になる
- 食欲不振
- 貧血
- 骨がもろくなり骨折しやすくなる
慢性腎臓病の注意点
慢性腎臓病は、症状がなくても進行しています!
慢性腎臓病では、腎臓の組織が一部壊れてしまっても他の健康な組織がその分働いてくれるため、なかなか猫ちゃんには症状が現れません。
腎臓の組織は一度壊れると再生することはありません。
飼い主様が気付くような症状が出る頃には、すでに腎臓機能の75%が失われていると言われています。
つまり腎臓の組織がかなり壊されないと見た目では気づくことができません。
そのため、慢性腎臓病はどうしても発見が遅れてしまい、ほとんどの場合病気が進行している状態で見つかります。
<参考文献>
「猫の慢性腎臓病について」小冊子 ノバルティスアニマルヘルス株式会社
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